四国遍路 2日目 9番法輪寺〜17番井戸寺

四国遍路2日目 9番〜17番

長い夜だった!

道の駅「どなり」

昨夜の足の痙攣には参りました。それにトイレに何回も起きてウンザリするくらい。トイレまで往復すると体も冷えてしまい目も覚めてしまいます。日が変わってからは、こんな事もあろうかと持って来た携帯トイレで始末しました。これは車中泊には必須の優れものかもしれません。
夜のトイレのおかげで寝不足気味です。
朝5時頃から周りが賑やかになって来ました。地元のライオンズクラブの皆さんが道の駅周辺の掃除を始め、車も邪魔になりそうで、ゆっくり寝ているわけにもいかなくなってしまいました。

日曜日でもないのに、なんで木曜日に?
早く出発しても、今日の最初の9番 法輪寺までは、ここから10分もあれば着いてしまいます。
今年の4月から(つい先日)納経所の受付時間がこれまでの7:00から1時間遅くなって8:00からになりました。早く出たところで寺の駐車場で待たなくてはなりません。受付時間だけでなく納経料も300円から500円に値上がりしてしまいました。
ここで意味も無く時間を過ごしているより寺の境内の見学でもした方がまだいいだろう、と早々に出発しました。
車中泊の良い所は朝早くから動ける事なのですが、この四国遍路に限っては早く動けてもあまり意味が無いようです。
朝いちの移動が長距離になる場所に車中泊すればいいのですが、そんなに都合の良い所ばかりはありません。

9番 法輪寺

9番 法輪寺山門

朝のまだ道路も空いている時間ですから10分ほどで9番の法輪寺に到着しました。
ここまで来る間もで何人もの歩き遍路の方を見かけました。皆さん元気なものです。
納経所は8:00にならなければ開きませんが、それまでに参詣は出来るので、本堂と大師堂ですべき事は済ませ、車で納経所の開くのを待ちました。

境内
本堂と空海像

般若心経は何度唱えても暗記出来ません。
これも歳のためなのでしょうか。この歳になると、何事も歳のせいで理由が付いてしまいます。
8:00少し前には納経所が受付を始めたので、早速今日一番の御朱印を頂きました。

10番 切幡寺

切幡寺 本堂

次の10番切幡寺も近くなのでやはり10分ほどで到着です。
ここは階段が333段ありかなり大変です。まして、肺気腫持ちの私には朝イチの階段上りは体に堪え、途中何回もの休憩を入れながらやっと境内に到着。
本堂と大師堂へのお参りを済ませましたが、この上には、大阪の住吉大社にあった塔を明治時代に移設したという大塔があります。しかし、333段の石段でバテ気味の体では、そこまで登る気力が.....!
今回は333段の石段だけでよしとしました。

333段の石段
大塔

11番 藤井寺

藤井寺 山門

切幡寺から次の11番藤井寺までは11Km、時間では25分ほどで到着です。
昨日から余り特徴のない寺を何カ所も廻ってきているのですが、なかなか思い出そうとしてもどのような寺だったのか、昨日の事だだというのに、既に記憶がごちゃ混ぜになってしまい、正確には思い出せなくなっています。

本堂

ここで会った大きなバイクで来ていた親爺さんには3日目の徳島県の最後まで何回も会う事になりました。
本来、四国遍路は番号の順番に廻るのが正規の順なのですが、車遍路について事前に集めた情報によれば、ここだけは順番を変えて、11−17−16−15−14−13−12−18
と廻った方がカーナビも無理のないルートを設定してくれるようです。ここだけは下手すると対向車とのすれ違い出来ずに、とんでもなく悲惨な事になりそうでした。ここは順番は無視してネット情報を信じて進んだ方が良さそうです。
藤井寺の入り口に12番焼山寺への道標が置かれていました。歩き遍路ではここから山道に入っていくようです。
これまでは1番から順番に鳴門市から吉野川を西に遡ってきましたが、ここで一旦徳島市まで戻り、今度は吉野川の支流、鮎喰川を南西に遡りながら進みます。
札所の多くは平坦な地にあるので、これまでのように石段の苦労もなしで済みそうです。

17番 井戸寺

井戸寺 山門
井戸寺 本堂

17番井戸寺は空海が一夜にして掘ったという井戸が寺名の由来になっています。空海に纏わる伝説にはこうした話が多く、全国で幾つの本線や霊水を掘り当てているのでしょう。
ここからは寺の番号が下がっていきます。

16番 観音寺

観音寺 山門
観音寺本堂

15番 国分寺

国分寺 山門
七重塔の礎石と言われている

14番 常楽寺

岩盤の上に立つ常楽寺
本堂変額

常楽寺は岩盤の上に建てられてています。建物だけでなく境内全体が一枚岩の上に乗っているようです。これでは地震が起きてもビクともしないのでは?と思えるほどの凄い一枚岩の岩盤です。

13番大日寺

大日寺山門
しあわせ観音

12番 焼山寺

大日寺まで済ませた所で、本来の順番であった12番焼山寺に向かいます。焼山寺だけは少し離れていて、13番の大日寺からは30Km弱の距離。時間も40分以上掛かりそうです。歩き遍路の場合は11番の藤井寺から裏山に登り、途中幾つもの峰を越え、6時間掛けて焼山寺に辿り着くようで、この間は遍路転がしと呼ばれている苦行の区間になっています。
大日寺からは、距離はともかくとして、問題は焼山寺まで登る道路のその道幅です。ネット上でも四国遍路の中で3本の指に入るほどの酷道との評判で、もし対向車があって、長距離のバックにでもなったら....と思うと不安が....
まして一人旅ですから、何かあったら厄介なことになります。
途中まではそこそこの道幅もありましたが、焼山寺が近づくにつれ、道幅は狭くなってきました。
幸いにもすれ違った場所が待避所のある幅広の所だったので、なんとかクリヤーし、ようやく焼山寺の駐車場に到着しました。この駐車場はこれまでネット上の動画で何回も確認して散々見慣れた駐車場でした。
やはり狭い道幅のためなのか、何処の札所でも駐車場に駐まっているのは軽自動車が圧倒的に多いです。

駐車場で布袋さんが大笑い顔で出迎えてくれました
お地蔵さんでしょうか?
涅槃像?
真言宗で宝冠を被っているのなら大日如来?
海が見えます。かなり高い所まで登ってきています。

駐車場からも境内までは少し距離があり、最後はまたまた坂道を登ります。
何とか徳島最大の難所と言われる焼山寺の参詣完了です。これで不安の種が一つ消えました。

最後の登り
本堂

しかし、道路が狭いとは言え、自分の住む地区内にはこれ以上に狭い道路はいくらでもあります。ネット上の動画ではレンズも広角になっているためか、実際以上に狭く見えてしまっているようで、実際に来てみれば確かに広いとは言えない狭い道でしたが、恐る恐る進むというような狭さではありませんでした。
今日の寺参りはこれで打ち上げとし、まずは下山して徳島市内まで戻り、iPhoneの「温泉マップ」で探した日帰り湯に入る事にしました。昨夜は思いがけず温水シャワーを使えましたが、やはり暖かな広い風呂に入りたいものです。
この風呂が一日の遍路を追えた後の一番の楽しみでもあるのです。

八万温泉

焼山寺からは来た道を戻り、1時間ほどで八万温泉に到着しました。
想像していた日帰り湯とは少し違っていましたが、食事も出来るようなので、ここで今日の昼食と夕食を兼ねて採る事にします。
入浴料は600円と安いのが助かります。でも浴場の洗い場にシャンプーも何もなにのには驚きました。日帰り湯にはシャンプーやボディーシャンプーくらいは置いてあるものです。

仕方ないので、お湯だけで体を流してすませるしかありません。それでも風呂に入れば体はスッキリです。
食事処はオープンには少し待たなくてはならないようです。
それまでの間、今夜の宿泊場所探しです。近くに道の駅はないようですが、事前に候補として拾ってあったのが徳島市の南西にある眉山(びざん)の山頂の展望台駐車場でした。山の上まで上がらなければなりませんが、景色は良さそうです。
この八万温泉からは30分もかからずに到着出来そうなので、徳島市の景色を見てみようと早めに行ってみることにしました。

眉山

眉山展望台駐車場

駐車場はガラ空き。展望台には駐車場からは歩いてもう少し登らなければなりませんでしたが、山頂まで登ると眼下には徳島市街と市内を流れる吉野川、その向こうには紀伊水道が広がり、北を見ると昨日通ってきた淡路島と大鳴門橋が見えています。
後で知ったことですが、この眉山はさだまさし原作の映画「眉山」の舞台としても有名なスポットなのだそうです。

向かいは淡路島
淡路島も見えていました。
紀伊半島は見えていないようです
この眉山には東斜面にロープウェーがあり、これで登れば数分で頂上まで上がれます。
夜になればさぞかし綺麗な徳島市街の夜景を見る事が出来るのでしょうが、夜になって再びここまで上がってくる気力が残っていそうもありません。
車に戻り、車中泊の準備です。
ウィンドシェードで窓を塞ぎ、ベッド周りを片付けて夜の宴会の準備です。昨日買ってあったものの、体調不良で呑まなかった日本酒が今夜の楽しみです。

侘しい一人宴会

 

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