何年かぶりでサクラの写真を撮ろうと、清水では「大内の観音さん」と呼ばれ親しまれている霊山寺に登ってみました。
霊山寺は、平安時代に行基が作って安置した駿河七観音のひとつを祀る寺で、真言宗の寺だったようです。仁王門は1516年の建立となっており、施工日・施工者などを記した棟札が現存し、この門は国の重文に指定されています。
記憶では本堂までは山道を15分も登れば着いた筈だと思い、楽勝気分で登り始めました。
1丁(約110m)ごとに丁石が置かれています。(最後が何丁だったのかは確認しませんでしたが、4丁まではあったような....。)
しかし、前回登ったのは既に20年以上も前の事で、その時のペースではとても登れません。
途中には木彫りの観音像も安置されていました。地元の方が造ったものなのでしょうか。真新しい花も添えられていましたから、毎日何方かが見てくれているようです。行基が造ったのは千手観音との事ですが、これは聖観音?
黙々と山道を登ります。途中下山する方に何人か会った程度で登っている人は少ないようです。
途中にあった山藤の蔓。ここまで来ると蔓どころでなく、立派な木です。藤蔓は意外に早く太りますが、ここまで太い蔓は初めて見ました。
20分程で仁王門に到着。結構汗をかきました。この仁王門は国の重要文化財に指定されている貴重なもので、1516年の建立と伝わり、これは県内では2番目に古いものだといいます。
屋根は茅葺きで左右に阿形、吽形の仁王像を安置しています。この仁王像はかなり古く、奈良時代作という説もあり、もしこれが事実とすると日本最古の仁王像という事になります。
本尊(多分お前立ちと思われます)の千手観音像。
33年に一度の御開帳といいますが、次回はいつになるのでしょう。
真言宗の寺と言うことで、堂内は密教の寺でよく見られる内陣外陣にわかれた様式になっていました。
茅葺き屋根の山門は国の重文というだけの事はあり立派なものです。満開の桜と相まって風情があります。
この寺にはこの門以外にも
・千手観音像
・二十八部衆像
・風神像
・雷神像
などは県重要文化財に指定されています。
仁王門の茅葺きは最近葺かれたもののようでまだ綺麗でした。
さて、汗がひいたので、下山です。二十何年かぶりの霊山寺でしたが、いいお寺です。やたらと大勢の参詣者が訪れない、今くらいの知名度がちょうど良いのかもしれません。
因みに、御朱印は麓のどこかのお宅で頂けるようでした。(駐車場までの道路に案内が書かれていたような.....)
ブログが二つになると結構大変。ただでさえ話題が無いのに.....
2月25日に私も自宅から歩行で行きました。一本松公園から梶原山まで往復5時間の旅でした。大内の観音さんの山路の傍には、植物の名札、またクイズなどもありハイキングを飽きさせませんし、整備されています。この時の桜は咲き始めでした。本堂手前には、鐘楼もあり、一打一魂し「梵鐘の余韻に緩む桜かな」と一句詠みました。また、一本松公園のベンチで手作りの掬び、カップ麺で昼食をとりました。「掬び食む眼下に喧騒春霞」と一句詠んでいます。 吾亦紅より