週刊タイタニック製作_1

タイタニック製作16年ぶりに再開

今から15年以上も前、2003年から2005年にかけての2年間、週刊で発行されるタイタニックがあり、この冊子に付いてくるパーツを組み立てていくと100号であの処女航海で沈没してしまった悲劇の豪華客船、タイタニックが出来上がるというものでした。
完成サイズは全長約1,070mmというかなりのビッグサイズです。

ディカプリオとケイトウィンスレットが主演した映画「タイタニック」が公開されてまだ間もない頃だったので、自分も作ってみようと毎週購入し組み立て始めました。

しかし、1号毎に付いてくる部品は僅かな物で、なかなか進んでいきません。それにこれから先の組み立て工程が見通せず、先が分からないまま組み立てていくので、組み立てミスも起きそう。

そこで、12号まで作ったところで製作は止めて、全号揃ってから製作再開と言う事にしました。

2005年には全号が揃いましたが、その頃には作ろうとする気力が萎えてしまい、押し入れの奥にしまい込んだまま早14年。

家族にも折角買ったものなのだから作れ!とこれまでにも散々言われ、それにこの時の購入代金約10万円も無駄にする訳にも行きません。年齢的にも今のうちに何とかしないと出来なくなってしまいそうです。

16号から100号までの85号が溜まっています。
16年前のままで時間の止まっているタイタニック。

パーツの確認

製作を再開するといっても、未開封の号は問題ないとしても、開封済みの号に付いてきた部品は間違い無くあるのか?

実は毎号付いてくるパーツはその都度組み上げてしまうものばかりではなく、暫くしてから使う物もいくつかあったのです。

暫くしてから「x号に付いて来た部品Noxxを」といった具合です。

パーツが揃っているのか確認したところ、紛失してしまった部品も2,3あるようでした。
しかし、パーツと言ってもも木か紙で出来ているようなものなので自作出来そうです。

進捗状況の確認

次に、実際に何号まで進んでいるのか確認です。もう十数年前の事ですから、何処まで出来ているのかもよく分かりません。

これが順番通りならば分かりやすかったのですが、ひとつだけ、3号ほど飛ばして先の号が開封されて組み立てられていました。
14年前には何か思う事があってこうなったと思われますが、今になっては考えても何故に順番を飛ばしたのかその理由は分かりませんでした。
しかし、これはあまり問題にはならないようです。

紛失部品の製作

紛失した中で、一番大きなパーツは最前部、船首部分の甲板材です。かなり必死に部屋を探してみましたが見つかりませんでした。

実寸大図面。でも中途半端な図面です。

そこで他の甲板材をスキャンし、この色調を画像補正して印刷したものが他の甲板と同じ色合いなるようにし、これを厚紙に貼り付けて甲板材の完成。

同寸の図面があるので、これから形を起こして切り出してみたところ、なかなか良い感じです。
片や木材、そして片や紙への印刷ですからよく見れば分かりますが、この甲板の上にもパーツが付きますからそこまで行けばあまり目立たなくなりそうです。

製作を本格的に再開

紛失パーツも何とかなり、本格的に製作を再開します。

各号の手順に沿って少しづつ進めますが、何とも部品の材質、精度が酷く、修正に手間取ります。

この段階の作業は甲板張りなので作業としたら簡単な作業です。しかしガイドブックの説明が簡単すぎて、細かな部分が分からないのです。部品精度、部品材質に加えて製作のガイドもいい加減なのだからこれを綺麗に完成させるのはかなり難しそうです。

20代の頃、当時あった模型メーカーの imai で出していた木製帆船を何隻か作る仕事をした事がありましたが、作り方はこれとほぼ同じです。
しかし、このタイタニックは imai の木製帆船に較べるとこのタイタニックは精度、材質、組み立てガイドの出来の悪さに加えて、製作の工程順がどうみてもおかしく、これでは旨く行く訳無いです。

と、いうのも木製の船を作る場合、まず舷側の板を張ってから内部を補強し、その後舷側のカーブに合わせて甲板を張っていくものなのですが、この順番が逆なので、舷側の補強も出来ず、甲板と舷側の間に隙間も出来る可能性も大きくなってしまいます。

造りながら文句ばかりのタイタニック建造です。

甲板は大体張り終えた状態。
こうして見るとまぁまぁの出来なのですが.....

この時点で、16年前にはキール(竜骨)にフレームを差し込んで接着しただけだったので、このフレームの舷側の板が当たる端を船体のカーブに合わせて削っておきました。以前組み立てた時のズレも結構ありますが、これは今更どうしようもありません。

このズレによる修正でこれから先苦労させられそうです。

中央部舷側板張り

中央部舷側板張り

中央部分側面はほぼ平面なので一枚板を張って済みます。この一枚板の下端から船底にかけては一枚一枚細い薄板を張っていきますが、この板の材質がこれまた最悪。

この板張りも最初はそのまま張っていくだけですが、そのうちに整形して張り付けていくようになります。板の端を尖るくらいに細くして形を合わせていきますが、小さな隙間も出来てしまいます。
最終的にはパテで凸凹を修正し、その後サフェーサーを吹いて研いで平らにしていく事になりますから、今はあまり気にしなくてもいいでしょう。

それより、この板の強度でサンドペーパーで研げるものなのか? 心配です。
何とか中央部は側板が付きました。あとはパテ頼みです。

船尾部分の舷側板張り

一番厄介と思われる船尾の側板張り

中央部はほぼ平らでしたからあまり苦労もせずに済みましたが、これから張るのは船の中では一番難度の高い船尾部分の板張り。

板は、前部は横方向から最後部は下方向から船体に張る事になり、かなり捻られますから、これを旨く張って行くにはその場に合うように側板を削って合わせながら張っていきます。

下準備として側面に張る板を一晩水に浸けて曲げやすくしておきました。
この部分も簡単な説明しかないので、写真を見ながら進めますが、これまたこの写真の鮮明さが足りず、細部がよく分かりません。

それに、この工程で張る板の全体を見渡せる写真もありません。なんという製作ガイドだ!! 酷すぎる!

余談ですが、Yahoo のオークションを覗いてみたら、このタイタニックが幾つか出品されていました。それも最終に近い80号以降が殆ど。
多分、そこまでは我慢して何とか作って来たのでしょうが、出来の悪さに嫌気がさし、製作放棄してしまったものと考えられます。
実際作っていても、最後まで行き着けるのかどうか自信が萎えていきそうです。
合計10万円もするというのに、材料は紙と最低材質の木材(この先はどうか分からないが20号までは木と紙だけでした)付いてくるのはタイタニックに纏わる話を載せた冊子。
こんな冊子より、しっかりした製作ガイドを作れ!!と言いたい。とは言っても既に十数年も昔の事。今更しかたありません。

取りあえずは船尾部の片面だけ舷側板を張り終えました。

しかし、最後までモチベーションを保って、完成したタイタニックを見る事が出来るのかどうか?
自信ない.....
まぁ、気力次第なのでしょうが........

 

 

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