北国街道ゴール!2日目(二本木宿ー高田宿)

2日目(「松崎・二本木」ー「荒井」ー「高田」)

今日はいよいよゴールの日。距離も昨日と同じ程度だから余裕で高田宿の北陸街道との追分に辿り着けるはずです。

新井駅までの道を再び歩いて駅に到着。時間的にも通勤・通学の時間帯なので少しは電車の乗客も多いかと思いましたが、乗り込んだ電車は自分たちだけの貸し切り車両になっていました。
こんな状況で経営が成り立つのだろうか?と他人事ながら気になってしまいます。

越後にて 電車貸し切りトキめきぬ  一秀

乗客は自分たち4人だけ

二本木駅で、乗ってきた電車がスイッチバックの線路を進む様子を見学してから二日目のスタートです。

昨日の昼食の苦労を反省し、今日は「GoToトラベル」で貰えた「地域共通クーポン」の使える店を探しておきました。でも居酒屋が多く、一般食堂はそれ程の数は無いようです。今日の昼時の位置を考えると北陸新幹線の「上越妙高駅」の中にある店が時間的にはピッタリ合いそうです。
そこまでは約12Km。かなり先の話にはなります。

街道沿いでよく見る筆塚

昨日から歩いていてよく見るのが「筆塚」です。調べてみると、この筆塚というものは「寺子屋の師匠などをしのんで,教え子たちが建てた記念の碑。」となっています。どうやらこの北国街道沿いの地域は教育熱心だったようです。これまでの街道歩きでもたまに見掛ける事はありましたが、これほどの数を見たのは初めての事です。

久しぶりの青面金剛

その代わり、塩の道でよく見た庚申塚は殆ど見かけずに来ました。ここまで来てようやく庚申信仰の「青面金剛像」を見つけました
地域によって人々の信仰も随分と変わるもののようです。

庚申信仰の神 青面金剛

思っていたより早く新井に戻ってきました。

新井に入ると大きな工場に沿ってかなりの距離を歩きました。この工場の敷地面積は一体どれほどになるのか!
社名はダイセルとなっていますが、聞いた事もない社名です。

帰ってきてから調べてみたら、この会社は凄い会社でした。工場の中には化学プラントが見えていたので化学会社だと云うことは分かっていましたが、このダイセルは大正時代にセルロイド製造会社として設立されていました。
富士フイルムはこのダイセル(当時は大日本セルロイド株式会社)から分離した会社のようです。

ダイセルはタバコのフィルターでは日本では唯一の会社で、世界シェアも第二位といいます。
また車のエアバッグ用のガス発生装置(インフレーター)においても国内トップ、世界でも第三位といいますから大したものです。

新井を過ぎ、石塚町に入ると町の名前通りに石屋ばかり目立ちます。何故石屋が多いのか地元の人に聞いてみても分からないという人ばかりです。

石塚の一里塚碑
カッパドキアにも見えるが....

石屋だらけの石塚・大崎集落

大崎集落に入ったところで聞いた親父さんが云うには、街道の西側を流れる矢代川の千草石を利用した石屋が多いのだとか。

昨日からずっと日本海に向かい標高が落ちてきているので、流石に平地まで来ると紅葉も色づきが悪いです。ただただ広い平地が広がる中の街道を北へ北へ!

痛む足 ビールで癒す猛者のをり  一秀
真っ直ぐに北に伸びる「越後トキめき鉄道」

閑散としている上越妙高駅で昼食

そろそろ12時になろうとしている頃、上越妙高駅に到着。まだ北陸新幹線が開業して5年程度だから駅は綺麗です。でも巨大な駅舎に人が居ないのです。

駅前にある上杉謙信の騎馬像
駅舎は真新しく立派だが人が見えない
駅前の雁木を模した通路。駅舎の内も外も木材がふんだんに使われている。
駅舎内の天井はかなり凝った造り。

駅前には上杉謙信の騎馬像が建っていました。でもこの謙信の顔がなんとも迫力ない顔です。誰も居ない駅前に馬に乗った謙信だけが目立っていました。

新幹線の時刻表をみても1日の本数は15本で1時間に1本有るかどうかくらいですから、それ程の乗降客が有るわけでも無いのでしょう。
しかし、この駅は在来線(かつての信越本線、現在では越後トキめき鉄道)との連絡駅にもなっているので、新幹線で来た乗客がここで在来線に乗り換えて日本海に沿って、またスキー客が内陸部に移動するには無くてはならない駅なのかもしれません。

何とも分かり難いGoToトラベル地域共通電子クーポン

ここで「GoToトラベル」で発行された電子クーポンを使ってみましたが、これが何とも分かり難いのです。店のレジで店のおねぇさんに教えてもらいながらやって、ようやく何とか8,000円分使えました。
と思った。
ところが、その後見てみたら使ったのは1000円分でしかなく、まだ9,000円分の1,000円しか使われていませんでした。使おうと思えば残っている8000円を使えてしまうのかもしれませんがそこまでやったら何かの罪に問われそうです。

システムのエラーなのか?

心配になるのは自分たちが利用した店に8,000円分が支払われるのか?
まぁ、レシートにもクーポンの8,000円分がー(マイナス)表記で記載されているのだから、こちらの責任では無さそうだ。

夜、ホテルの部屋でネットの情報で地域共通電子クーポンの使い方を調べてみました。でも、使用法の詳細が説明されたサイトは無く、どこも簡単に説明されているだけでした。
これでは自分たちのようにミス?(エラー?)する例はすごい数になるのでは?と他人事ながら心配になります。

雁木の町 高田宿に到着

昨日出来た足のマメが痛い!

ここからゴールまでは4Km程度だからもう少しです。

雁木の通り
この通路部分は民地ということだ
駅前の現代風の雁木は見かけだけだが、こちらは昔ながらの実用的な雁木

高田の市街地に近づいて行くと雁木と呼ばれる雪国独特の町の構造が見えてきました。
これは家の前のひさしを道路一杯まで張り出して、歩道を歩く歩行者の通行の便を計った雪国ならではの構造です。気になるのはこの部分は民地なのか?それとも官地なのか?

雁木の部分は官地?民地

聞いてみたところ、これは民地なのだそうで、各戸が家の前を通行路として屋根付きで提供しているとの事。
そうなると、その土地の固定資産税は減免されるのだろうか?
気になるのでこれも調べてみたところ、雁木の保存、活用の為に指定された地域については雁木部分の固定資産税は100%というわけでもないが、減免されるようです
ここまで分かってようやくスッキリ!

駅前通りに作られた、何の役目もない見せかけだけの雁木

高田まちかど交流館(旧第四銀行高田支店)

旧第四銀行高田支店
旧第四銀行高田支店
中も凄い豪華な造り
天井飾りの漆喰細工
銀行というのは随分儲かった事業のようだ
雁木抜け 北國街道旅を果つ  一秀

北国街道と北陸街道追分でゴーール!!

時間が早いので、今日のうちに北国街道のゴールとなる北陸街道との合流地点まで行ってみました。駅前から数百m行ったところの交差点が北陸街道にぶつかった地点で、ここで自分たちの北国街道てくてく旅はゴールインとしました。

向こうからの通りが北国街道。こちらの通りは北陸街道

なにか道標でもありそうなものですが何もありません。地元の人に聞いてみたところ、道標はあったが昭和10年頃、交通の妨げになるのですぐ先にある神社の境内に移設されているのだといいます。
早速行ってみました。
小さな神社の境内に

「左かがみち 右おう志う道]

と刻まれた道標が鎮座していました。

かつては追分に立っていた道標
道標の説明文

見るものは見たので、ここから高田城址を迂回して高田駅に向かう事にします。
とは言っても、かなりの距離を歩くことになり、足が痛くて出来ればバスで行きたいくらい。

高田城址 高田公園

東洋一の蓮田

東洋一と云われる蓮田

外堀まで行くと、堀の中は蓮で一杯です。これ程広い蓮田は始めて見ました。聞く所に拠れば高田城址の蓮田は東洋一の規模を誇るそうです。でも今は枯れ始めている時期なので綺麗でも何でもありません。

三重櫓

高田城址で見てみたいのは内堀の角に建つ「三重櫓」です。形は小さな天守みたいなもので、紅葉した木の中で黒の櫓が絵になっていました。

高田城址の三重櫓
三重櫓は内堀の向こう
駅に戻るが痛い足で歩くのが辛い

コロナで見逃してしまった日本三大夜桜

高田駅に到着

高田城址は桜、それも夜桜が有名で、日本三大夜桜の一つに数えられています。コロナ騒ぎが無かったら、春のゴールにしてこの夜桜を見るはずだったのに、残念!!
これで今日の予定は終了。あとは高田駅に行って新井まで電車に乗るだけです!
取り敢えず、北国街道は完歩だ!!

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